LEDは寿命が長いことで知られていますが、実際の使用環境で製品の寿命や耐久性を確認しようとすると、非常に長い時間がかかります。そこで、製品の品質検査のために役立てられているのがHAST試験です。本記事では、LEDにHAST試験が必要な理由や試験時のポイントについて解説します。
LEDは長寿命であるため、HAST試験による加速評価が重要な役割を果たします。LED製品の多くは数万時間以上の寿命が特徴的で、通常の使用環境で寿命が尽きるまで製品を評価しようとすれば数年単位の評価期間が必要です。
しかし、製品開発や品質保証の現場において長期間の評価は現実的ではありません。高温・高湿・加圧環境を利用したHAST試験では短期間で製品の劣化具合を再現できるため、LED製品の品質検査に役立てられています。
LEDを高温・高湿環境で使用する際には、内部に水分が浸入してしまうことがあります。HAST試験であれば、通常環境の試験と比較して短期間で劣化が進む環境を人工的に作り出すことが可能です。
また、LEDは複数の部材で構成されており、特に高温・高湿環境では水分の影響で絶縁性能の低下や金属部分の腐食が起こることがあります。点灯不良や故障を引き起こすこともありますが、HAST試験を実施することで異常が発生しやすい条件を早期に把握可能です。
耐候性や湿度への耐性を確認する目的でも、HAST試験が活用されています。
LEDの品質検査には、高温・高湿・加圧環境を安定して再現できるHAST試験装置が必要です。一般的な恒温槽よりも厳しい環境を再現し、LEDの劣化を短時間で確認できます。試験中に電圧を印加するバイアス試験に対応している装置であれば、LEDに電気を流しながら評価することも可能です。
試験の目的に応じて、温度・湿度・時間などの条件を決定することが重要です。HAST試験装置によっては試験時間を数十から数百時間まで設定できます。評価したい故障現象に合わせて、試験条件を決めることが欠かせません。
LEDのHAST試験で重点的に評価すべき項目は、発光性能の変化です。LEDの輝度(明るさ)がどの程度低下するかを中心に試験します。劣化の進行状況を把握するためには、試験中の変化を測定できる装置を用います。また、輝度だけではなく、封止材や電極などに変色や腐食が生じることもあります。
HAST試験は、長寿命製品であるLEDの信頼性を短期間で評価するのに重要な役割を果たします。高温・高湿・加圧環境を利用し、実際の使用環境では評価に時間がかかる劣化状態を効率よく再現できるからです。正しい結果を得るためには、確認したい故障や劣化に合わせて試験の装置や条件、評価項目を検討します。
フィードバック機能で実際のサンプル電圧をリアルタイム補正し、設定値と実際の印加電圧のズレを最小化します。
絶縁抵抗10⁵〜10¹⁴Ωまでカバーし、微小なリーク電流も正確に検出して信頼性の高い評価を実現します。
100°C超+高圧環境を作れるHAST装置との連携で、過酷条件を再現し、通常の何分の一もの時間で評価が可能です。
PC1台で最大256chまで拡張可能で、複数サンプルの一括試験による効率化と比較評価が容易になります。
たとえば、通常1,000時間かかる耐久評価を500時間以下に短縮可能。開発スピードを加速させ、思わぬ故障も未然に防ぎます。
また平山製作所のHAST装置の高絶縁抵抗を測定するための対策(特殊カバーやノイズ 対策)が、IMVの試験機が持つ高精度な測定性能を最大限に活かし、マイグレーションによる微小なリーク電流も正確に検出できるようになります。
※下記図は一例です。

| 項目 | 当社 IMV(+平山製HAST) |
他社 |
|---|---|---|
| 電圧精度 | 印加電圧の設定後、測定時にリアルタイム補正 | 印加電圧の設定のみ |
| 湿度制御 | 外部生成→内部供給で安定 (試験槽外に蒸気発生層があるため温度湿度分布が良い) | 試験槽内に装置がある場合、ばらつき大 |
| 測定スピード | 1秒未満の高速サンプリング | 数分単位の測定の場合、劣化の瞬間を捉えにくい |
| 多チャンネル対応 | PC1台あたり最大256ch | モデルによる制限 |
LEDの信頼性評価では、HAST試験によって高温・高湿環境における耐久性を確認することが重要です。実際の評価においては「どのような試験条件が適しているか」「どの試験装置を使えば適切な条件を満たせるのか」といった試験方法や装置の選定も重要になります。
当サイトのトップページでは、印加電圧の大きさや用途に応じてマイグレーション試験機を紹介。信頼性評価の設計段階で考慮すべき試験方式や機種の特徴、選定時のチェックポイントもわかりやすく整理しています。
LEDのHAST試験について理解することで、製品の信頼性を適切に評価しやすくなります。あわせて、実際の評価においては「どのような試験条件が適しているか」「どの装置を使えば適切な試験条件を満たせるのか」といった試験方法や装置の選定も重要です。
「自社の製品にとって、どんな試験をどんな装置で実施すればよいのか?」といった具体的な検討でお困りではありませんか?
マイグレーション試験では、試験対象によって求められる印加電圧の条件が大きく異なります。たとえば、狭ピッチのプリント基板や微小電子部品などでは数V~数十Vの繊細な電圧制御が求められる一方で、EV部品などのパワーデバイスでは数千Vの高電圧に対応した耐圧評価が必要です。
このような背景から、当サイトでは試験機の選定において「印加電圧の大きさ」を判断軸としてマイグレーション試験と試験槽をご紹介しています。具体的には、低電圧試験に強みを持つ、IMVの試験機と平山製作所の試験槽(HAST装置)の組み合わせ、また高電圧に強みを持つESPECの試験機と試験槽(HAST装置)を比較し、それぞれの特長や活用シーンを整理しています。
現在、マイグレーション試験機の導入を検討されている方は、ぜひ当サイトのトップページ(下記リンク先)をチェックしてみてください。なお各社は受託試験も行っているため、導入前にまずは受託試験サービスを試してから検討することも可能です。
最適なマイグレーション試験機・試験槽を見つけるヒントに!
印加電圧の違いによって求められる試験環境は大きく異なります。ここでは、対象物に合った試験を強みとする受託試験会社を、2社ピックアップしてご紹介します。

引用元:IMV公式サイト
https://www.landingpage-synergy.com/k4yeiagc/

| 印加電圧設定 | 1.0V~250V |
|---|---|
| 試験所数 | 日本国内7・海外3拠点 |

引用元:ESPEC公式サイト
https://www.espec.co.jp/products/measure-semicon/25kv/

| 印加電圧設定 | 2.5kV |
|---|---|
| 試験所数 | 国内6拠点 |