屋外で長時間使用される太陽電池の性能を正しく検証するためには、高温多湿による変化を事前に確認する信頼性評価が重要です。高温・高湿環境下で劣化を短時間で再現し、太陽電池の耐久性や信頼性を効率よく評価するためにHAST試験が役立てられています。本記事では、太陽電池のHAST試験の必要性やポイントを解説します。
太陽電池は数十年にわたって屋外で使用されることを想定した製品であり、長期間にわたって発電性能を維持できなくてはなりません。屋外では太陽光や雨、湿気、温度変化などの影響を受け続けるため、製品を開発する段階で耐久性の評価が必要です。
実環境試験では検証に何十年もかかってしまうため、効率よく短期間で劣化を再現できる加速試験を活用した評価が実施されています。HAST試験では、高温・高湿・加圧環境を人工的に再現して水分の影響を加速させ、実環境試験よりも短期間で耐湿性や信頼性を評価できます。効率よく検査が行えることから、開発期間の短縮にもつながります。
太陽電池が劣化する原因の一つは、水分が内部へ浸入することです。HAST試験で実際の屋外環境に近い環境を再現して評価することは、水分が内部へ浸入して徐々に進行する製品の劣化を製品開発段階で把握するためにも非常に重要です。
太陽電池の評価では、確認したい劣化現象に応じて試験方法を選択することが大切です。太陽電池の実使用環境を考慮した検証が必要な場合には、酸素による酸化や腐食も考慮した評価なども可能なAir-HASTが用いられることがあります。目的に応じて、水分による耐湿性評価を効率よく行えるHAST試験と使い分けましょう。
検証したい劣化現象との関連性を確認したうえで、適した試験条件を設定することが重要です。通常の使用環境では起こる可能性が低い条件を設定した場合、本来確認したい劣化を正しく評価できなくなる可能性があります。
たとえば、試験時間の短縮を目的として、最初から厳しい条件を設定してしまうケースがあります。実際には発生しない故障への対策が必要と判断されると、開発に余分な時間やコストがかかる可能性があるため注意が必要です。
評価対象や確認したい劣化現象に合わせて、試験条件を設定しましょう。
試験条件を正しく再現するためには、試験装置の性能も重要です。温度・湿度・圧力を安定して制御できることに加え、試験槽内の温湿度分布の均一性も大切です。
太陽電池の信頼性を効率よく評価するのに役立つHAST試験について紹介しました。高温・高湿環境を短時間で再現できるため、実環境試験では検証に時間がかかってしまう長寿命の太陽電池でも効率よく評価できます。実際の劣化と相関しているかを確認したうえで、目的に合った試験条件を設定することが重要です。試験条件を再現できる装置を検討しましょう。
フィードバック機能で実際のサンプル電圧をリアルタイム補正し、設定値と実際の印加電圧のズレを最小化します。
絶縁抵抗10⁵〜10¹⁴Ωまでカバーし、微小なリーク電流も正確に検出して信頼性の高い評価を実現します。
100°C超+高圧環境を作れるHAST装置との連携で、過酷条件を再現し、通常の何分の一もの時間で評価が可能です。
PC1台で最大256chまで拡張可能で、複数サンプルの一括試験による効率化と比較評価が容易になります。
たとえば、通常1,000時間かかる耐久評価を500時間以下に短縮可能。開発スピードを加速させ、思わぬ故障も未然に防ぎます。
また平山製作所のHAST装置の高絶縁抵抗を測定するための対策(特殊カバーやノイズ 対策)が、IMVの試験機が持つ高精度な測定性能を最大限に活かし、マイグレーションによる微小なリーク電流も正確に検出できるようになります。
※下記図は一例です。

| 項目 | 当社 IMV(+平山製HAST) |
他社 |
|---|---|---|
| 電圧精度 | 印加電圧の設定後、測定時にリアルタイム補正 | 印加電圧の設定のみ |
| 湿度制御 | 外部生成→内部供給で安定 (試験槽外に蒸気発生層があるため温度湿度分布が良い) | 試験槽内に装置がある場合、ばらつき大 |
| 測定スピード | 1秒未満の高速サンプリング | 数分単位の測定の場合、劣化の瞬間を捉えにくい |
| 多チャンネル対応 | PC1台あたり最大256ch | モデルによる制限 |
太陽電池のHAST試験について理解することで、高温・高湿環境における製品の信頼性を適切に評価しやすくなります。しかし、実際の評価においては「どのような試験条件が適しているか」「どの試験装置を使えば適切な試験条件を満たせるのか」といった試験方法や装置の選定も重要になります。
当サイトのトップページでは、印加電圧の大きさや用途に応じてマイグレーション試験機を紹介。信頼性評価の設計段階で考慮すべき試験方式や機種の特徴、選定時のチェックポイントもわかりやすく整理しています。
太陽電池のHAST試験について理解することで、高温・高湿環境における製品の信頼性を適切に評価しやすくなります。あわせて、実際の評価においては「どのような試験条件が適しているか」「どの装置を使えば適切な試験条件を満たせるのか」といった試験方法や装置の選定も重要です。
「自社の製品にとって、どんな試験をどんな装置で実施すればよいのか?」といった具体的な検討でお困りではありませんか?
マイグレーション試験では、試験対象によって求められる印加電圧の条件が大きく異なります。たとえば、狭ピッチのプリント基板や微小電子部品などでは数V~数十Vの繊細な電圧制御が求められる一方で、EV部品などのパワーデバイスでは数千Vの高電圧に対応した耐圧評価が必要です。
このような背景から、当サイトでは試験機の選定において「印加電圧の大きさ」を判断軸としてマイグレーション試験と試験槽をご紹介しています。具体的には、低電圧試験に強みを持つ、IMVの試験機と平山製作所の試験槽(HAST装置)の組み合わせ、また高電圧に強みを持つESPECの試験機と試験槽(HAST装置)を比較し、それぞれの特長や活用シーンを整理しています。
現在、マイグレーション試験機の導入を検討されている方は、ぜひ当サイトのトップページ(下記リンク先)をチェックしてみてください。なお各社は受託試験も行っているため、導入前にまずは受託試験サービスを試してから検討することも可能です。
最適なマイグレーション試験機・試験槽を見つけるヒントに!
印加電圧の違いによって求められる試験環境は大きく異なります。ここでは、対象物に合った試験を強みとする受託試験会社を、2社ピックアップしてご紹介します。

引用元:IMV公式サイト
https://www.landingpage-synergy.com/k4yeiagc/

| 印加電圧設定 | 1.0V~250V |
|---|---|
| 試験所数 | 日本国内7・海外3拠点 |

引用元:ESPEC公式サイト
https://www.espec.co.jp/products/measure-semicon/25kv/

| 印加電圧設定 | 2.5kV |
|---|---|
| 試験所数 | 国内6拠点 |